複合現実技術を用いた家庭生活動作訓練プログラムの提案
(2024年度B4)
現在、IADL(手段的日常生活動作)と呼ばれる動作の訓練は、主にリハビリテーション施設で行われています。しかし、施設を出た後に IADL訓練を持続できるツールがありません。そのため複合現実技術を用いて、IADLを訓練するプログラムを提案し、訓練を持続できるかを検証することを目的としています。検証はリッカート尺度の質問紙を用いて行います。現段階では若年者を対象としますが将来は高齢者を対象として実験することを目指します。
ダウン症者の日常生活活動における動作特性
(2024年度B4)
ダウン症者はさまざまな合併症を患うと言われています。そこで本研究ではダウン症者と健常者の日常生活下での動作を比較し、ダウン症者の特徴を調べます。一般的には人の動きのデータを収集する際にモーションキャプチャを用いますが、本研究では実験中の動画を撮影し、骨格推定AIを用いてデータを収集します。
リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド型健康増進プログラムによる高齢者のデジタルデバイド解消と主観的幸福度向上に対する効果検証
(2024年度B4)
「健康増進プログラム」として、高齢者を対象とした対面型・オンライン型を組み合わせたハイブリッド型の健康教室を実施しています。対面型では配布したタブレットの操作練習を行い、オンライン型では対面型の練習を踏まえてzoomを用いて自宅から参加できる健康教室を行っています。本研究では、これらのプログラムが高齢者の幸福度や健康に効果があるかを検証することを目的としています。
運動中のコミュニケーションの経験が脳活動の同期に及ぼす影響
(2023年度B4)
脳活動の同期は親密さや向社会性等の現象と関連しているといわれています。本研究では運動中のコミュニケーションがその後の協力課題中の脳活動の同期にどのような影響を与えるかについて検証することを目的としています。脳活動の計測はNIRS(近赤外分光法)という方法を用いて脳血流を計測し、その結果を分析します。
ARグラスを用いたコミュニケーション型運動プログラムの提案
(2023年度B4)
運動不足改善に向けたARグラスを用いたコミュニケーション型運動プログラムを考案し、運動実践の動機付けに効果があるかを検証することを目的としています。現段階では対象者を成年者としていますが今後は高齢者を対象としていく予定です。運動プログラムの実施前と実施後の気分状態を質問紙を用いて評価し比較することで効果を検証します。
高齢者を対象としたタブレット端末による操作練習アプリケーションの開発
(2023年度M1)
若年層と高齢者の間でデジタルデバイド(情報通信技術を利用して恩恵を受けることができる人とできない人との間に生じる知識・機会・貧富などの格差)がひろがっています。デジタルデバイドを解消するためにモバイル端末の操作能力を向上させることが求められます。そこで、高齢者を対象とした操作練習アプリケーションの開発及びその評価を行っています。
高齢者を対象とした知育ブロックを用いたコミュニケーションゲームの開発
(2022年度B4)
高齢者を対象に、認知症に移行する前段階である軽度認知障害を早期予防するためのコミュニケーションゲームを開発し、その効果を検証します。ゲームでは手のひら程度の大きさの知育ブロックを使用します。他者とコミュニケーションをとりながら、認知機能の維持・向上のために楽しく取り組めるコンテンツを目指して研究を進めています。
車椅子使用者のエネルギー消費量の推定・活動分類
(2021年度M2)
日本人の車椅子使用者を対象に、エネルギー消費量の推定及び日常生活の活動分類に関する研究を行なっています。
実験では活動中の車椅子使用者の加速度値、心拍数、エネルギー消費量を測定し、そこで得られたデータを使って機械学習による推定・分類を行います。
本実験で得られたデータやアルゴリズムが今後車椅子使用者の健康支援に役立つように研究を進めています。
高齢者を対象としたフレイル予防を目的としたオンライン健康教室
(2021年度M1・M2)
自立高齢者を対象に要介護状態へ移行する前段階であるフレイルを予防するためのオンラインの健康教室を実施し、その効果を検証しています。フレイルの進行は加齢とともに低下する身体機能や認知機能に加えて、社会活動による他者との交流の有無も関係します。そこで、身体機能改善のための運動と、他者との関わりを深める共想法と呼ばれるコミュニケーションの手法を組み合わせた健康教室をオンラインで実施しています。
溺水をセンサで検知し、自動で通報
(2021年度M1)
溺水者は本能的溺水反応(正式名称:Instinctive drowning response)として特徴的な挙動をすることが報告されています。
ライフセーバーに本能的溺水反応を再現してもらうことで溺水時のデータを収集します。そこで得られたデータと非溺水時のデータを使って機械学習による分析を行います。
将来的には、本能的溺水反応を早期に検知しライフガードなどへ通知するシステムを開発するように研究を進めています。
スクエアステップ時の表情の変化について
(2021年度M1)
高齢者の健康づくりや認知機能向上を目的としたエクササイズとしてスクエアステップがあります。
そのスクエアステップにおける参加者の表情と脳血流量を測定します。表情に関しては自作した
表情解析プログラムを用いて8つの感情に分類し、脳血流量計によって脳活動を評価します。
これによりスクエアステップ時のどういった行動が参加者に影響を及ぼすのかを解明します。
空気呼吸器を活用する消防活動を行う上で適切な身体的特徴の推定
(2021年度M1)
東京消防庁及びカナダの国防省が提唱する消防吏員の為の体力練成ではバーベルやダンベルを用いたトレーニングによる筋力向上が推奨されています。しかし、筋肉量の増加は換気量の増加に繋がり、空気呼吸器を早く使い切ってしまうことで、活動時間の減少が示唆されます。
そこで、筋肉量を始めとした身体的特徴と換気量及び活動効率の関係に着目し、空気呼吸器の使用をする消防活動の下での適当な身体的特徴を明らかにすることを目的とした研究を行なっています。今後は呼気ガス分析装置を用いて換気量と最大酸素摂取量を測定しながら擬似的な消防活動を行い、消防活動能力を評価し,身体的特徴との関係を調べる実験を行う予定です。
ダウン症児の身体活動の特徴に関する検討
(2021年度B4)
ダウン症児には低身長、肥満傾向、筋の低緊張といった身体的特徴がある一方で、ダウン症児の身体活動に関しては十分に検討されていません。
そこで、本研究はダウン症児の身体活動の特徴を明らかにすることを目的としています。
ダウン症児および健常児の身体活動量や歩数を測定し、得られたデータの分析を行っています。
ストレスに対する余暇活動の効果-運動と動画鑑賞の比較-
(2021年度B4)
余暇活動がストレスに与える効果について研究しています。
実験では、運動・動画鑑賞前後のストレス度合いを唾液アミラーゼ値と脳活動から測定し、2試行間で比較を行います。
動画鑑賞によるストレス解消効果は視聴ジャンルによっても違いがあると予測できますが、今回は音楽パフォーマンス映像を対象に実験を行いました。